2019/06/27

ミネラルオイルの闇?成分を知って納得のいく美容オイルを選ぼう

化粧品やクレンジング剤などに良く使われているミネラルオイル。オイルと聞くと、美容にも良いイメージがありますが、必ずしもそうとは限りません。ミネラルオイルの成分を紹介し、質の良い美容オイルの選び方についてまとめます。

化粧品やクレンジング剤などによく使われているミネラルオイル。「ミネラルオイル」と聞くと、天然で美容によさそうなイメージがありますが、実際は何から作られているのでしょう?オイルを使った肌ケアを取り入れたい場合には、しっかり成分を見て選ぶことが大切です。今回は私たちに馴染みのあるオイルの一つである、「ミネラルオイル」の特徴を紹介しながら、自分に合ったオイルの選び方についてお伝えします。

ミネラルオイルの成分とは

あなたは、「ミネラルオイル」と聞いてどのような印象を持ちますか?ミネラルオイルは、日本語では「鉱物油」と訳されます。カウンセリングルームでお客様とお話していると、「ミネラルオイルは天然オイル」と思われている方が多いようです。しかしミネラルオイルは100%石油由来の化学成分です。私たちの身近なところでは主にクレンジングや口紅の基材(ベースとなる成分)として使われていたり、美容オイルにも使われます。その他、肌表面に留まってくれるので、乳液やクリームなど広く使用されています。赤ちゃんや子供にもよく使われるベビーオイルの原料もミネラルオイルです。
ミネラルオイルは、固さによって「パラフィン」「ワセリン」「オイル」と大きく3つに分けられます。
私たちに一番馴染みがあるのは「ワセリン」ではないでしょうか。肌が乾燥しているときの保湿に役立てている方もいらっしゃると思います。ただし、ワセリンは肌に浸透しないので、栄養を与えることはできませんし、もちろんスキンケアで大切な保水の働きもありません。あくまでもフタの目的で使用してください。

ミネラルオイルの製造過程

ミネラルオイルは、石油からプラスチックのような加工品を作る際に排出された廃油(使用済みの油)を精製したものです。廃油を脱色したあと不純物を取り除き、純度の高いオイルのみを抽出しています。石油由来のオイルが「ミネラルオイル」と名付けられたのは、、石油が分類学上、鉱物(ミネラル)扱いされているためですです。もともとミネラルオイルは「流動パラフィン」と呼ばれていました。しかし、以前は製造技術がまだ発展途上だったため、完全に不純物を取り除くことができず、純度の低いオイルが出回っていました。そのようなオイルを使用すると油焼け(リール黒皮症)を起こし、多くの方が苦しんでいました。流動パラフィンには悪いイメージがつき、化粧品メーカーがその悪いイメージを払拭しようと改名したのものが「ミネラルオイル」です。もちろん、現在では製造の技術も上がり、黒皮症のリスクはほとんどなくなりました。しかし、「ミネラルオイル」はその天然らしい名称とは裏腹に、石油由来の化学成分であることは間違いありません。ミネラルオイルを使った製品が比較的低価格で販売されている理由もミネラルオイルが大量生産可能な石油化学物質だからです(化粧品製造の現場からお話しすると、ミネラルオイルはは天然の植物性油と比べると驚くほど安価です)。ミネラルオイルは化粧品の原材料をなるべく低く抑え、パッケージやCMなどに投資をしたい旧来の化粧品メーカーにとって、名前を変えてでも使いたかった「夢の成分」だった訳です。

ミネラルオイルの特徴

ミネラルオイルは、石油由来であることから、肌と親和性がないため、肌表面に留まります。また、通常のオイル同様に水を弾く性質があることから、ウォータープルーフの化粧品の基材としてよく使われています。ウォータープルーフはご存知のように水に強いことが特徴です。ミネラルオイルの性質を利用することで水に濡れてもメイクが崩れないアイテムを作ることができたということです。ただし、これもミネラルオイルの性質で、膜を張るので、簡単に落とすことができません。落とすために洗浄力の強いクレンジング剤を使用すると肌はどうなるでしょうか?ダメージを受けてしまいますよね。

また、はじめにお伝えしたように、ミネラルオイルが使われることが多いのが、クレンジング剤です。いわゆる「クレンジングオイル」の多くは、ミネラルオイルが使われています。クレンジングオイルの成分を見ていただくとわかると思いますが、「ミネラルオイル」が最初に書かれているものが多いです。石油由来のクレンジングオイルは肌に必要な皮脂まで奪ってしまうので、肌を乾燥させてしまいますのでおすすめはできません。クレンジングオイルをお使いの方はぜひ成分表示をご確認ください。オイルでメイクを落とすのであれば、天然の植物性のオイルがおすすめです。天然の植物性のオイルはメイクとよく馴染むのにも関わらず、肌へのダメージが少ないのでぜひお試しください。

ミネラルオイルは美容オイルとして使える?

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ミネラルオイルは、上述したように石油由来の化学物質であり、肌に浸透しないのが特徴です。そのため、美容オイルのように肌に栄養や潤いを与え、肌トラブルを改善したいという目的には合いません。一方、同じオイルではありますが、天然の成分を使ったオイルは肌にやさしく浸透し、肌質がやわらかくなりやすいという特徴があります。美容オイルの目的として使用されるオイルは天然の成分で、肌の良い変化をもたらせてくれることでしょう。
はじめに触れたミネラルオイルの一種である「ワセリン」は、皮膚科でも処方されるものですが、あくまでも一時的な治療に使用されるもので、もちろん美容目的ではありません。美肌作りを意識するのであれば、石油系の化学成分であるミネラルオイルよりも、栄養分の詰まった天然の植物性オイルを選ぶといいでしょう。

発がん性の物質が含まれる可能性も

ミネラルオイルには発がん性物質の多環式芳香族炭化水素(PAHS)が混入している危険性があることから私たちラブピープラネットでは一切取り扱いをしておりません。
PAHSとは・・・
Polycyclic Aromatic Hydrocarbonsの略で、石油やタールの中に含まれている強い発がん性が認められている有機系化学物質です。
石油由来のミネラルオイルは不純物を取り除いているとはいえ、PAHSが含まれている懸念はぬぐえません。
その証拠にアメリカのEPA(環境保護局)で優先汚染物質とし挙げらている他、ドイツでは2008年4月GSマーク認証(製品安全認証)を取得するためにはPAHSの評価が必須になりました。

もちろん、私たちラブピープラネットでは一切取り扱いはいたしません。
詳しくはこちらをご覧ください。(外部のウェブサイトに移動します。)

ミネラルオイルが含まれる製品を避けた方が良い肌タイプ

カウンセリングルームにはさまざまなお肌のお悩みが寄せられますが、お客様のお話を伺うとミネラルオイルを使用されている方も多く、トラブルのきっかけになっていることがあります。
例えば、ニキビが出来やすい方は、ミネラルを使用していることで毛穴を塞いでしまうのでご使用をおすすめしません。(お伝えしたように、ミネラルオイルは肌表面にとどまり、肌に膜を張ります。)しっかりメイクを落とそうとしてクレンジングオイルを使用している方は注意が必要です。メイクを落としているつもりが、かえってニキビができてしまう原因になるかもしれません。
また、乾燥肌の方も注意が必要です。お肌の乾燥を悪化させてしまったり、インナードライ肌(肌の内側の乾燥)に移行してしまいお肌の悩みが増えるかもしれません。

美容オイルを選ぶなら、天然の植物油を

ミネラルオイルの成分は、石油由来のものです。肌に栄養を送ることはできません。美容オイルのような効果を期待しているとがっかりしてしまうかもしれません。オイル美容で肌をキレイにしたいと思われるのであればより質の高い天然のオイルを選びたいものです。さまざまなオイルが販売されていますが、お肌に潤いをもたらしてくれる、自分に合ったオイルを探してみましょう。オイルの種類によってはご自身の肌に合わないものもあります。オイル選びに迷ったらぜひご相談くださいね。

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