2019/07/24

化粧品に使われる「カルナウバロウ」とは

化粧品成分として使われるカルナウバロウ。あまり知られていないものの、いろんな製品に使用されています。成分の安全性や性質、働きなどをまとめます。

化粧品には、さまざまな成分が含まれています。化粧品の成分に興味のある方であれば化粧品を買う時に成分表を確認する方も多いと思います。化粧品によっては、馴染みのある成分もあれば、これまで目にしたことのない成分が記載されていることもあるのではないでしょうか?そんな時、「安心して使えるのかな?」と不安になるかもしれません。しかし、その成分がどんな製造過程で、どんな働きがあるのかがわかれば、自分に合う製品選びのポイントになるはずです。今回は、自然派成分のひとつである「カルナウバロウ」について知識を深めていきましょう。

植物由来のワックス「カルナウバロウ」とは?

カルナウバロウとはヤシ科の植物「カルナウバヤシ」の葉から得られる植物性のロウです。カルナウバヤシはブラジル北部に自生する植物でブラジルワックスとしても知られています。カルナウバロウの歴史は非常に古く、200年以上前から存在していて、薬にも使用されていたことがあるそうです。カルナウバロウは、ロウという名称がついているにも関わらず、固形のオイル成分という点が大きな特徴です。さまざまな試験によって、アレルギー性は少なく、毒性はほとんどないとされているので安心して使用することができる天然成分の一つと言って良いでしょう。また、光沢性や防湿性があり、融点が高いため夏場でも変形しにくい性質があります。

植物由来ワックス

植物由来のワックスはカウナウバロウだけではありません。北アメリカに自生する植物から採れる「キャンデリラワックス」、ハゼの実から採取される「木蝋」、米ぬか油から採取される「ライスワックス」などがあります。たくさん自然派由来成分のワックスがある中でも、もっとも使われているのが「カルナウバロウ」です。

石油由来のワックスにはどんなものがある?

石油由来の合成ワックス剤として代表的な「ワセリン」。全身の保湿アイテムとしてよく目にします。その他にもパラフィンワックスやマイクロクリスタリンワックスなどがあります。これらは石油からプラスチックなどを作る際に使用したオイルです。「ワセリン」は、医療機関でもよく紹介され肌に優しいイメージがあるので天然のオイルと思われがちですが、実は石油由来です。

化粧品だけはなく、食品にも使われるカルナウバロウ

カルナウバロウは植物由来のワックスとしてさまざまな製品に使われています。
その使用用途は化粧品に留まらず、普段私たちが口にしている食品にも使用されています。
・化粧品
安定したエマルジョン(乳剤)*が作りやすいことから、リップや口紅、ファンデーション、固形タイプの美容クリームなど、化粧品成分として使われています。
特に口紅やリップを作る際には欠かせない成分です。なお、市販の口紅やリップには合成着色料や合成香料を配合していることが多いので気に留めておいてください。

*エマルジョン(乳剤):水と油のように通常は混ざり合わない物が均等に混ざった物
・食品
食品保護材としてチューインガムやキャンディー、チョコレートなど表面をコーティングしたり、果物にツヤを出し、鮮度を保つための被膜材(ワックス)としても使用されます。
また、医薬品のコーティング剤にも使われることがあります。
・その他の製品
ツヤ出し効果があるためカーワックスにも使用されることがあります。
しかし、カルナウバロウは固形なためそのままではスムーズに塗るのが難しい
ので、石油由来の溶剤などを加えて製品化しているものが多いです。
ただし、カーワックスの中でも最高級のものは合成のワックスを使わず、カルナウバロウのみを使用しています。

化粧品にカルナウバロウが使われるわけ

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カルナウバロウは、上記のような特徴から、自然派の化粧品にもよく使われています。天然素材ということもあり、石油系の合成成分と比べて安全性が高いワックスです。はじめにお伝えしたようにカルナウバロウは試験によってアレルギー性が少ないとされていますが、ヤシ科の成分にアレルギーがある方には注意が必要です。

他の成分もチェックしよう

自然派化粧品に多く使われるカルナウバロウですがカウナウバロウが使われているからと言って必ずしも安心できません。すべての成分が天然由来とは限りません。実際は、ほとんど石油由来の成分で作られているのに、カルナウバロウなど主成分の一部に植物成分が使われているだけで、天然成分、植物成分のと謳っている化粧品もあります。

固形のオイル成分も天然素材から

ワックス成分は化粧品を固形なのに人肌で溶ける状態にしたい時に、良い働きをしてくれます。しかし、その多くは石油由来です。安全性が高く、高品質なものを求めるなら、植物性のものをお選びいただくことをおすすめします。動物性のワックスとしてミツロウなどがよく知られていますが、融点が植物性のものと比べ少し低いので、滑らかな使い心地が魅力ですが、夏季に溶けやすいのが難点。化粧品の素材として使われる「カルナウバロウ」は、形状を保ちながら、品質を維持してくれる成分です。聞きなれない成分であってもその成分がどんなもので、どんな効果をもたらせてくれるのかを理解することで安心してアイテムをお選びいただくことができると思います。
私たち、ラブピープラネットはカルナウバロウを使用したファンデーションの取り扱いがあります。
肌によく馴染み、潤いと自然なツヤを与えてくれます。
もちろん、石油系の成分は一切使用せず天然成分のみで作られています。
詳しくはこちらをご覧ください。(外部のウェブサイトに移動します。)
■FRUTiAカラー ナチュラルカバーファンデーションUV

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