2019/10/15

脱ケミの注意点

“ケミカルコスメ”を脱してナチュラルコスメに変更すると、お肌の変化に戸惑う方がいらっしゃいます。あらかじめ脱ケミが起こる理由やその対策を知っていれば、不安に陥らずにナチュラルスキンケアに移行できます。正しい知識を持って気持ちよく脱ケミしましょう♪

私はもともと肌が弱く、どんな化粧品を使っても肌荒れを起こしていました。それにも関わらず、「少量でも潤う」「カバー力がある」そんな言葉に惹かれてドラッグストアや百貨店で販売されている化粧品を長年愛用していました。
様々な化粧品を長年試していましたが、肌トラブルが改善することはなく、かえって肌荒れが悪化することもありました。「一生、この肌と付き合っていかなくてはいけない。」そんな覚悟もできていた時に、ナチュラルコスメに出会いました。
ナチュラルコスメとは、天然成分のみで作られた化粧品のことです。一方、一般的に販売されている化粧品はケミカルコスメと言い、石油系のオイルや化学的に合成された成分を使用しています。少しでも肌の状態を良くしたいという一心でナチュラルコスメを使い始めたのですが、思いもよらぬトラブルが起きてしまいました。いわゆる脱ケミです。今日はその出来事を振り返りたいと思います。

以前まで使用していたアイテムの利点

先ほどお話したように、以前の私はドラッグストアや百貨店で化粧品を買っていました。乾燥肌に悩まされていたので、肌に潤いを与えられると宣伝されていた商品は数えきれないくらい試しました。その中でも共通していたのが、トロミのある化粧水でした。使い心地もよく、肌につけた瞬間から吸収されていくのがわかり気に入っていました。化粧水から乳液まで1本で完結できるオールインワンタイプの化粧水は時間のない朝にはとても便利でした。1回に使用する量も少量で済むのでコスパも良かったです。

オールインワン化粧水の落とし穴

オールインワン化粧水を気に入って使い続けていましたが、肌の乾燥は改善しませんでした。もちろん、つけた直後に肌を触ると潤っていました。ではなぜ私の肌は乾燥し続けてしまったのでしょうか?化粧品の知識を得た今であればその理由がはっきりとわかります。
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潤っているのではなく、潤った感覚

オールインワン化粧水のようにトロミのある化粧水には「合成ポリマー」という成分と「PG」などの浸透剤が含まれています。これらの成分は厄介で、PGが肌に潤った感覚を与え、合成ポリマーやシリコーンがフタをします。合成ポリマーはノリ(接着剤)の成分でもあり、水分がある時にはベタベタして、乾くと肌に膜を貼り表面をひっぱります。合成ポリマーのおかげで肌のキメやシワなどのが改善されたように見えます。でも、冷静に考えてみると、当時使っていた使用量で肌に十分な水分を与えることは到底できません。次第に肌は水分不足になっていきます。私は毛穴の開きや黒ずみが気になっていたのですが、これらのトラブルの原因は肌の水分不足ですので、なかなか改善しなかった理由も納得です。

浸透剤の影響

先ほども少しお話をしました「浸透剤」について詳しく説明します。
浸透剤は、その名の通り、肌に浸透させるために使用する成分なのです。確かに浸透剤は乾燥しにくい優れた性質をもち、ウェットティッシュなどにも使われます。しかし、その反面、マイナス面もあります。

突然ですが、質問です。化粧水は私たちの肌のどこまで浸透して良いのかご存知ですか?
答えは「角質層」(肌の一番上の層)です。肌の奥まで浸透しないと肌は潤わないのでは?と思われがちですが、角質層が潤っていれば十分なのです。しかしながら、浸透剤は角質層を突き破ってその奥まで浸透します(そのおかげで潤った感覚を与えることができます)。
角質層には水分の蒸発を防いだり、紫外線や刺激から肌を守ってくれる重要なバリア機能があります。しかし、浸透剤を多く含むアイテムを使い続けると、肌が自ら潤う力を失います。また、バリア機能にもダメージを与えてしまいます。私の肌荒れが改善しなかった理由も納得です。

いよいよ脱ケミ

私が以前使用していた化粧水は肌トラブルを改善するどころか、悪化させる要因がたっぷりありました。そこで脱ケミを決意し、ナチュラルコスメに変更しました。
私が使用したアイテムは全て天然成分のみでできている化粧品です。オールインワン化粧品とは違い、ステップ毎に別の役割を持っています。オイルで栄養を与え、化粧水で水分を与え、最後にクリームを使いました。オールインワン化粧品を使っていた頃と比べるとスキンケアの工程が増えたので最初は面倒くさく感じたこともありました。しかし、肌改善をするためです。頑張ってスキンケアを続けました。すると肌に思いもよらない変化が起きたのです。
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脱ケミで乾燥

使い始めて1週間もしないうちに肌の乾燥を感じました。化粧品を変えれば、悩みだった乾燥も気にならなくなると信じていたので、とてもショックでした。ケミカルなものを使用していないのにも関わらずなぜ肌は乾燥してしてしまったのでしょうか。

肌にフタがない

私のように、ケミカルコスメからナチュラルコスメに変更した時に乾燥や肌荒れを起こすことを「脱ケミ症状」と言います。その原因は、今まで合成ポリマーでフタをしていたものがなくなったことで水分保持力の失われた肌から水分が失われていたのです。もちろん、スキンケアの最後にはクリームを使用していましたが、合成ポリマーが含まれていないので、肌にピッタリとくっつくものではありませんでした。
長年ケミカルコスメを使い続けていたため、私の肌は水分が抜けやすい状態今までフタとなっていた合成ポリマーがなくなったことで肌は乾燥してしまいました。
更に、天然のオイルには栄養がたっぷり含まれているのでお肌に与えると一時的にターンオーバーが活発になります。この働きは毛穴を詰まらせてしまう原因となり、ニキビが増えてしまいました。1ヶ月くらいでニキビは治まりましたが最初は驚きました。その後はニキビが出来にくい肌になったので安心しました。

乾燥は改善されない?

せっかくナチュラルコスメでスキンケアを行っているのに乾燥が気になるのでまたケミカルコスメに戻らなくてはいけないのか・・・そう思うかもしれません。
しかし、心配いりません。この乾燥は一時的なもので、肌自身が潤いを保てる力をつけ、潤い力が回復すると乾燥も改善していきます。特に必須脂肪酸の中でもオメガ3が含まれているアイテムは、セラミドに働きかけてくれるのでおすすめです。個人差はありますが、私は脱ケミをして2ヶ月くらいで乾燥が気にならなくなりました。とはいえ、せっかく天然成分を肌に与えても逃げてしまいますので、しばらくは以前使用していたオールインワン化粧水をフタ代わりとしてスキンケアの最後に使用していました。それから徐々に肌状態はよくなり、最終的には全てナチュラルコスメでスキンケアを完結しても肌の乾燥は気にならなくなりました。

まとめ

ナチュラルコスメに変更すると乾燥が気になる。ということは考えてもいなかったのでショックでしたが、今まで使用していたアイテムを見てみると当然のことだったと思います。脱ケミ症状を打破した今は、悩みだった肌トラブルも改善し、肌も強くなったことを実感しています。
ケミカルコスメからナチュラルコスメに変更する時、人によっては乾燥や肌荒れを招いてしまうということを頭に入れておいてください。万が一肌が乾燥してしまってもスキンケアを続けることで改善しますのでご安心くださいね。

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