2019/05/23

あなたのそのボディソープは大丈夫?安全無添加こだわるなら知っておきたい成分

あなたはどのようにボディソープを選んでいますか?洗顔料にはこだわっていても、ボディソープはそんなに・・・という方も多いのでは?体のお肌もお顔と同じようにデリケート。ボディソープに使われる成分を知って、無添加にこだわったボディソープを選びましょう。

あなたはどのようにボディソープを選んでいますか?値段?ブランド?泡立ち?洗顔料にはこだわっていてもボディソープはどれも同じ・・・と思っていませんか?ボディソープにもさまざまな種類があり、洗いあがりには大きな違いがあります。また最近は「無添加」と謳われているものも増えています。例えば、赤ちゃん用のボディソープには「無添加」と広告しているものが多く、「肌に優しい」イメージで選んでしまうかも知れません。しかし、いったい何が「無添加」なのか、わかっていないと後で痛い目に合うかも・・・!?そこで、今日はボディソープを正しく選ぶために、ボディソープの種類と、どんな成分が使われているのかを詳しく解説していきますね。

ボディソープは何でできているの?

ボディソープの成分はメーカーによって異なるものの、現在、主流となっているのが 石油由来の洗浄成分(合成界面活性剤と言います。) 安価で、しかも使い心地のよいテクスチャーや豊かな泡立ちを作れるので、様々なメーカーから発売されています。しかし、ボディソープに使われる合成界面活性剤はいわゆる化学物質で、 キッチン用洗剤に使われる合成界面活性剤と同じものが使われていることもあります。一方で、天然油脂脂肪酸 からできた 石鹸が主成分のボディソープ もあります。石油系の合成界面活性剤と天然の石鹸では何が違うのか注目しましょう。

界面活性剤の役割と種類

界面活性剤は、油と水のような混じりあわないものを混ぜ合わせて、汚れを落とす働きのあるものを言います。界面活性剤には2種類あり、石油などを原料に作られる合成界面活性剤 と、石鹸などに含まれる天然の界面活性剤です
・合成界面活性剤 
合成界面活性剤は人の手で化学的に合成して作られた界面活性剤です。特に石油系合成界面活性剤は安く大量生産できて、品質も安定しており、高い洗浄力を実現できることから、様々な洗剤やシャンプーなどの生活用品に使用されています。一部の合成界面活性剤は強力な洗浄力を持つあまり「肌のバリアゾーン」を破壊する可能性があります。合成界面活性剤がバリアゾーンを破壊して体内に浸透することで、タンパク質を破壊し、人体に悪影響を与える恐れもあります。 また合成界面活性剤が下水から海や河川へ流出すると、深刻な環境問題へと発展します。

・天然界面活性剤
天然由来の界面活性剤とは、サポニンやリン脂質、ペプチドなどのようにもともと自然界に存在するものを言います。石鹸が代表的な天然界面活性剤になりますが、大豆に含まれる「大豆レシチン」や卵黄に含まれる「卵黄レシチン」など食品の乳化剤として古くから使われてきたものも含まれています。肌にはとても優しいのが特徴です。ただし、石鹸を除き、天然の界面活性剤の洗浄力はあまり高くありません。なお、石鹸の洗浄力は水に馴染む汚れであればとても高く、しっかり汚れを落とすことが出来ます。

その他の成分

ボディソープはその使用感も重要なアピールポイントになるため、様々な添加物が配合されています。
・発泡剤・・・合成界面活性剤の一種です。素早く豊かな泡立ちを作るため、洗顔料にも多く使われています。

・香料・・・香りを良くするために使われています。

・着色料・・・美しさの演出のためパールのような光沢を出したり、清潔感のある白色にすることが多いです。

・酸化防止剤・・・湿度の高い浴室に置かれる場合が多いため強い成分が入っているケースもあります。
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ボディソープの成分をチェックしよう

ボディソープの成分をじっくり見たことはありますか? ここでボディソープによく使われる成分について説明します。
・ラウリル硫酸ナトリウム
合成界面活性剤。代表的な発泡・洗浄剤です。高い洗浄力があるため、以前は広く使われていましたが、必要以上に皮脂を奪い肌を乾燥させたり、強い刺激で肌荒れを引き起こしたため、最近では歯磨き以外ではあまり使われなくなりました。分子が小さいので肌を通して体内に入る経皮毒の恐れもあります。

・ラウレス硫酸ナトリウム
最初に開発されたラウリル硫酸ナトリウムの分子を大きくして肌への浸透を抑え、刺激を緩和させたものです。ただし、依然として肌への刺激は強いです。高い洗浄力と起泡力(泡立つ力)を持っています。

・直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
洗浄力、浸透力に優れ、水の溶解性や気泡性と適度な泡安定性を有していて、価格も低いことから家庭用合成洗剤の主力界面活性剤として、大量に使用されていますが、肌の乾燥やアレルギーを引き起こす場合もあります。
ボディソープは一度に使う量は少量なので、あまり神経質になる必要はないかもしれませんが、毎日、何十年も使うものなのでやはり成分は気になりますね。

石鹸とボディソープの違い

石油系を中心に様々な合成成分で出来ているボディソープに対して、植物や動物の油(油脂)をアルカリで煮て作られたものが石鹸で、非常にシンプルな構造をしています。煮るアルカリの種類で次の2種類に分かれます。一般的に 「純石けん」と呼ばれるのはこの2つだけです。
・脂肪酸ナトリウムで煮たもの(ソーダ石けん)
油脂を水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)で煮たもの。固形石けんや粉石けん。

・脂肪酸カリウムで煮たもの(カリ石けん)
油脂を水酸化カリウム(苛性カリ)で煮たもの。液体石けん。
いずれも天然の成分のみで出来ていて、アルカリ性の性質を持ちます。

ボディソープの危険性

強力な洗浄作用は肌バリアに影響する

前述したとおり、石油由来の合成界面活性剤の使われたボディソープには強力な洗浄作用がありますが、強力な洗浄作用は肌の汚れだけでなく、肌表面の常在菌まで洗い流してしまう可能性があります。 (※常在菌とは人間の皮膚表面や毛穴の中に常に生息している菌で、皮膚を守る働きをして別名「美肌菌」とも呼ばれる「表皮ブドウ球菌」も含みます。肌のバリア機能を担う重要な存在です。)
石油由来の合成界面活性剤が含まれているボディソープは、肌のバリア機能が低下してしまう可能性もあるでしょう。

あなたの無添加ソープは安心?

「無添加」と謳われているボディソープであっても、よく見てみると石油由来の化学成分が使われている商品もあります。無添加ソープに化学物質を入れてもよいの?と思われるかもしれませんね。「無添加」には明確な基準がないので、何が「無添加」なのかはメーカーの判断で変わります。たとえば、香料が使われていなければ「香料無添加」となり、また、着色料を使用していなければ「着色料無添加」となるため、無添加ボディソープとしてアピールされることがあります。広告に踊らされることなく、実際にどんな成分が使われているのかチェックが必要です。合成界面活性剤だけでなく、香料や着色料の多くは合成化学成分です。そうした石油由来の化学成分を含まないものを本物の「無添加」として、選びましょう。
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石鹸を主成分とするボディソープを

ボディソープのなかでも、合成界面活性剤を使用していない石鹸を主成分とするものは、洗いすぎで肌のバリア機能を壊すリスクは少ないです。また、洗い流した先のことを考えると、石油由来のボディソープは環境に与える悪影響は少なくありません。天然のものから出来た石鹸系のボディソープは、環境にも配慮した選択ということが出来ますね。

弱酸性のボディソープは肌に優しい?

小さな子供とお母さんが登場するCMで一躍有名になった「弱酸性ボディソープ」。人間のお肌は弱酸性なので確かに肌には優しいイメージがあります。しかし、弱酸性のボディソープはもれなく合成界面活性剤が使用されています。確かに石鹸系のボディソープはアルカリ性なので、お肌への刺激を心配するかも知れませんが、人間の肌は、石鹸系ボディソープで洗って一時的にアルカリ性に傾いたとしても、すぐに弱酸性に戻ります。これは皮膚に生息する常在菌が生き生きと元気に働いている証拠。ですので、ボディソープがアルカリ性か弱酸性かどうかはあまり問題ではありません。問題は合成界面活性剤や化学由来の成分が使われていないかどうかなのです。どうしても弱酸性のボディソープを使いたい場合は、合成界面活性剤についてきちんとした知識をもち、植物由来かつ刺激の少ない合成界面活性剤を使ったものを選びましょう。

まとめ

「どうせ洗い流すものだから」と、スキンケア商品に比べてじっくり選んでいない方も多いのがボディソープ。けれども、家族で毎日何十年も使うものだから、泡立ちや香りだけで選ばないで、安全性や環境への影響についても考えて選びたいですね。

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