2022/04/20
ダブル洗顔は肌のために必要か!?クレンジングと洗顔の役割について考えてみる
私たち女性は毎日のようにメイクをしています。メイクや日焼け止めを落とすクレンジング剤、古くなった角質を落とす洗顔料、肌を清潔に保つためにどちらも欠かせない洗浄アイテムです。スキンケアの基本となるクレンジングと洗顔ですが、それぞれ異なった役割を担っています。それぞれの役割とダブル洗顔は必要なのかについて考えてみます。
目次
クレンジングと洗顔の役割について
クレンジング剤の役割
<種類>オイルタイプ、クリームタイプ、ミルクタイプ、ジェルタイプなど
洗顔料の役割
<種類>石鹸、洗顔フォーム、パウダータイプ、など
石鹸について
健康的な肌は弱酸性ですが、石鹸の成分はアルカリ性です。アルカリ性には、皮脂や角質、汗など酸性の汚れを中和させて浮き上がらせ、しっかり落とす働きがあるからです。
肌にはアルカリ中和能といって肌のpHを一定に保とうとする働きがあります。石鹸で洗顔した肌であっても15~30分以内という短時間で肌は弱酸性に戻るため、通常、肌にトラブルを起こすことはありません。
石鹸の中でもおすすめしたいのが、純粋な石鹸です。純粋な石鹸は、植物オイルのみで作られており、100%天然成分です。
肌に負担をかける合成界面活性剤は使用していません。純粋な石鹸はシンプル処方で、汚れを落とすことのみに特化しているのが特徴です。
しっとりするタイプや泡立ちタイプはNG
まず、考えていただきたいのが、洗顔料の本来の役割についてです。洗顔料は、皮脂やホコリ、毛穴詰まりなどの汚れを落とす役割を持っています。いくら保湿や美白などの成分を配合したとしても、結局はすすぎで全部成分は流されてしまいます。
しっとりタイプの洗顔料で洗うと、洗顔後の肌はしっとりとした油分の膜によって覆われます。こちらの油分の膜は、落としきれない洗剤でもあり、肌に残したままだとバリア機能を傷つけて、肌を敏感にしてしまう可能性があります。
その上、洗顔したあとのスキンケア成分の浸透を妨げてしまいます。そもそも、洗顔料は、皮脂やホコリなどの汚れを落とす役割なのですから、油分入りの膜などいらないのです。
純粋な石鹸は、「汚れを落とす」ことだけに特化しており、余計な成分を配合していません。ですから、肌に余計なものは残りません。洗顔料を選ぶ際は、純粋な石鹸または石鹸ベースで出来たアイテムをおすすめいたします。
界面活性剤について
ちまたでは、「界面活性剤は肌によくない」など、何かと悪者扱いされやすい成分ですが、界面活性剤の働きがあるからこそ、水だけで落ちにくいメイク汚れであっても簡単に落とせることができます。つまり、界面活性剤というのは、洗浄アイテムには欠かせない成分と言えます。
ただし、界面活性剤の中でも石油由来の合成界面活性剤は注意せねばなりません。石油由来の合成界面活性剤は、強力な洗浄力と脱脂力で、皮膚に必要な皮脂膜まで取り過ぎてしまうのと、肌から体内にこれらの物質が浸透してしまうリスクがあるためです。
合成界面活性剤によって皮脂膜を奪われてしまうと、肌は乾燥し、最悪の場合、皮膚炎を誘発するなどのリスクを高めてしまいます。
皮膚の健康を考えるなら、天然成分のオイル、天然のクレイ成分、天然由来の界面活性剤といった肌へのやさしさに考慮した洗浄アイテムを選ぶべきでしょう。
ダブル洗顔は必要か?
メイクなどの油性の汚れに特化したクレンジングと、角質などの水生の汚れを最後に洗顔料できっちりと洗い流すことで、肌の表面はもちろん、毛穴の奥深くまできれいに洗うことができます。
クレンジング剤を使用したあと、天然成分100%で合成活性剤が含まれていない純粋な石鹸をつかって洗顔することが肌のために良いでしょう。
ですが、ここで注意せねばならないのが、ダブル洗顔による肌への摩擦や刺激です。
ダブル洗顔はその名の通り、顔を2回連続して洗います。肌への摩擦も2倍ですし、刺激もその分多くなります。
もともと乾燥肌であったり、敏感肌の人は、皮膚が薄くてデリケートです。刺激に対しても人一倍敏感に反応します。天然保湿因子NMFやセラミドなどのうるおい成分が流出しやすいでしょう。
ちなみに純粋な石鹸は、水で濡らすだけでよく滑りますので、摩擦による抵抗はほとんどないです。ダブル洗顔であっても肌を傷つけたり、負担をかけたりせずに洗顔できます。
ダブル洗顔したくない場合
ただ、一般的にダブル洗顔不要のクレンジング剤は洗浄力が高いものが多いので注意せねばなりません。ダブル洗顔による肌への負担を考えて、ダブル洗顔不要のクレンジング剤を使おうとしているにも関わらず、これでは意味がないからです。
もし、ダブル洗顔不要のクレンジング剤を選ぶなら、無添加で肌にやさしい天然成分のものを選ぶことです。
シンプル処方かつ合成界面活性剤が含まれていないものがおすすめ。洗顔回数を1回で済ませることができ、成分への刺激も少ない分、肌にやさしいです。
濃いメイクが落ちない場合は?
落ちにくいポイントメイクを落とすときは、クレンジング前にホホバオイルを使いましょう。ホホバオイルをコットンにたっぷりと含ませ、メイクアップ料が浮き上がるまでやさしくマッサージします。落ちにくいメイクであっても通常のクレンジング剤同様にメイクを浮き上がらせることができます。
ホホバオイルには、人間の皮膚に含まれる「ワックスエステル」という成分が含まれており、肌へのなじみが良いですし、保湿力も高く、乾燥しにくいです。天然成分なので肌に負担をかけることは一切ありません。敏感肌や専用リムーバーで肌荒れを起こしてしまった人には特におすすめです。
肌に負担をかけないクレンジング&洗顔法を紹介
1.1日の洗顔回数
朝洗顔ですが、乾燥や敏感がひどい肌の人は、ぬるま湯だけの洗顔でも問題ないかと思います。ですが、
私たちは睡眠中に、余分な皮脂や汗などをかきます。皮脂は変質しやすい不安定な油分で、変質した皮脂は肌トラブルの原因になります。朝起きたら、Tゾーンが皮脂でべたつきやテカテカしている場合は、純粋な石鹸を使って洗った方が良いでしょう。
2.洗顔からすすぎまでの時間
クレンジングも洗顔もすすぎまで含めて1分から1分半までに終わらせるのがコツ。短時間で素早く済ませましょう。洗浄アイテムは、汚れだけでなく、うるおいまで奪ってしまう成分が入っているということを忘れないでください。
3.顔を洗う順番
その後、ほおやあごのUゾーンをクルクルと円を描きながらなでるように素早く洗います。そして、目元や口元などデリケートな部位は軽くなでる程度に洗うことが、肌を傷ませないコツです。
4.流す際のお湯の温度
これくらいの温度であれば、うるおいを取り過ぎず、皮脂汚れを落とすことが可能です。お湯の温度は洗い始めから最後まで一定の温度を保つようにしましょう。
洗顔後はすばやく保湿ケアを
だからこそ、洗顔後はできるだけ早く保湿することが大事です。
オイルや化粧水で乾いた角質に潤い補給をします。その次にカサつきやすい目元や口元を中心に美容成分が含まれた美容液を塗りましょう。乳液やクリームは肌に必要なうるおい成分を補い、油分のべールをつくり水分の蒸発を防いで完了です。
スキンケア製品によっては、使用方法や順番はそれぞれ異なりますので、確認してから使用してください。また、季節や肌の状態によって、乳液やクリームの使用量を調整しながら使ってみてください。
まとめ
毎日の顔の洗浄は想像以上に肌に負担をかけています。肌トラブルが起きないよう、肌に刺激の強い成分が入っていないか確かめながら、自分の肌に合ったアイテムを使用することが、透明感ある美肌への近道です。