2019/07/05

夏にニキビが増えるのはなぜ?今すぐ始めたい夏ニキビ予防法

夏にニキビが増える方が多いようです。汗をかきやすく、紫外線の影響が大きい夏は、肌に負担をかけやすいもの。夏のニキビが気になるあなたに、おすすめのケア方法と予防策をまとめます。

紫外線量が増える夏は、肌への負担が多い季節。汗や皮脂で肌はベタつきやすく、ニキビが増えてしまう方も多いのでは?夏のニキビは悪化しやすく、治りにくいので厄介です。毎年、夏のニキビに悩んでいるあなたに、おすすめのケアと予防方法をお伝えします!

夏になるとニキビが増えるのはなぜ?

夏にニキビができやすくなるのは様々な原因がありますが、主な原因は「表皮の過剰角化(肌の表面が厚くなること)」「皮脂の過剰分泌」です。

それらがニキビを作り出す過程は次の通り。
1. 肌は、紫外線量が増えたり、水分量が低下すると皮脂の分泌量を増やします。
2. ダメージを受けて肌のバリア機能が低下した肌は、防衛本能が働いて角質層を厚くします。この時、古い角質で毛穴が塞がれ角栓が出来ます。
3. 皮脂量が増えるのに皮脂の出口である毛穴が角栓でふさがれているので、毛穴(皮脂腺)にたっぷり皮脂が溜まります。
4. 毛穴の中(皮脂腺)でニキビの元となるアクネ菌が増殖します。(アクネ菌は嫌気性菌で空気に触れない毛穴の中でのみ繁殖します)
5. アクネ菌が炎症を起こしニキビができます。
ではなぜ、夏に「表皮の過剰角化」と「皮脂の過剰分泌」が起こってニキビができてしまうのでしょうか?その理由は主に5つあります。

紫外線量の増加

紫外線を浴びた肌は、表皮を厚くすることによって私たちを守ろうとします。
また同じ理由で、皮脂を過剰に分泌します。
「表皮の過剰角化」と「皮脂の過剰分泌」のダブルパンチでニキビを引き起こします。

汗や皮脂の増加

気温の上昇は皮脂の分泌を促します。さらに湿度も高い日本の夏は、大量の汗をかきやすい特殊な環境。汗をかくと、肌の水分と油分のバランスを保とうとして皮脂の分泌がさらに増えます。

日焼け止めやウォータープルーフの化粧品

*日焼け止め
老化防止だけでなく、ニキビ予防のためにも欠くことが出来ない日焼け止めですが、その日焼け止めにも注意が必要です。
一般的な日焼け止めには、「紫外線吸収剤」が使われています。紫外線吸収剤は肌の表面で紫外線のエネルギーを吸収します。エネルギーを失った紫外線は肌の内側に侵入しません。紫外線吸収剤は高いSPA&PA値を出しやすいので、広く使われていますが、私はおすすめしません。吸収された紫外線のエネルギーは熱などのエネルギーに変換される化学反応が起こり、肌に強い刺激を与えます。
この刺激から守ろうと、表皮は角質層を厚くし、毛穴を塞いでニキビができやすくなります。

*ウォータープルーフの化粧品
夏は化粧崩れがしやすい季節。ウォータープルーフの化粧品や日焼け止めを使用する方も多いですよね。しかし、ウォータープルーフの化粧品はシリコーンなど肌への密着力も高い成分が使われているため、なかなか落とすことが出来ません。見た目は落ちているように見えても落とせていないのが厄介なところ。時には「何日間も落とせていない!」なんてことも。汚れが肌についたままだと、次第に肌はダメージを受けてニキビが出来る原因になります。

さらに、ウォータープルーフの化粧品を落とすには強い洗浄力を持ったクレンジングが必要。これらには石油系の合成界面活性剤が使われていて、肌には大きな負担となります。肌への負担は肌のバリア機能を低下させます。肌のバリア機能が低下すると、表皮は角質層を角化させて分厚くなります。すると毛穴が詰まりやすくなってニキビが出来やすくなります。

エアコンによる肌の乾燥

夏はエアコンを付けている時間も長いですよね。エアコンもニキビを発生させる原因になります。

・ 汗ばんだ肌が急にエアコンによって冷やされると、汗は揮発して肌から水分を一緒に蒸発させます。乾燥 した肌は、乾燥から身を守るために過剰に皮脂を分泌します。

・高温多湿の外気からエアコンの効いた室内に移動する時の温度差と湿度差は私たちにとって大変なストレ ス。急激な体温の調整によりホルモンバランスが崩れ、ニキビができることがあります。ニキビはホルモン の影響をもっとも受けやすい症状の一つです。

スキンケアの手抜き

暑い時期は、次のようにスキンケアが疎かになってしまいがちです。

・スキンケアアイテムの使用量を減らしがち
汗や皮脂で乾燥を感じにくい夏は、化粧水の使用量を減らしたり、美容オイルやクリームなど油分の入った スキンアアイテムを避ける方も多いのでは?確かに肌の表面はベタついていますが、肌の内側は紫外線やエアコンの影響で乾燥していることも。インナードライ(肌の内側の乾燥)は皮脂の過剰分泌や表皮の過剰角化を進める原因になります。

・クレンジングを丁寧にしていない
暑いからと言って、シャワーのみで入浴を済ますとクレンジングも雑になりがちです。肌にメイクや汚れが 残ったまま、翌日にはまた密着度の高い日焼け止めやウォータープルーフの化粧品を使うと汚れがどんどん 蓄積して毛穴の詰まりを引き起こします。
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夏のニキビ予防として取り入れたい3つのポイント

このように夏にニキビが増える原因はたくさんありますが、事前に対策しておけば、予防も可能です。以下の3つのポイントを実践してみましょう。

ていねいなスキンケアで、肌の乾燥を防ぐ

・化粧水やオイルなど基本のスキンケアを徹底して、夏でもクリームを使ってしっかり保湿することが大切です。肌の内側がしっかり潤っていれば、過剰な皮脂の分泌もなくなり、肌がベタつきにくくなります。

・ 汗や皮脂でベタついているからといって、何度も洗顔をしてしまうのはNG。皮脂が余計に出て、さらに肌をベタつかせてしまいます。洗顔は1日2回を目安にしましょう。

紫外線対策はしっかりと、そして日焼け止めは確実に落とす

紫外線から肌を守るためにUV対策は必須です。日焼け止めを使うのはもちろん、帽子や日傘などを着用して物理的に紫外線をカットしましょう。日焼け止めは、肌への負担を軽減させるためにも、優しく洗い流せるノンケミカルな日焼け止めを使用し、こまめに塗り直しをすることが大切。落とすときはいつも以上に丁寧に、落としにくい小鼻の周りや唇の下は薬指を使って落としてください。

バランスの良い食事を取り、睡眠の質を高める

夏バテで食欲が落ちたり、暑さのせいで夜眠れなかったりすると、ホルモンバランスが崩れ、肌のバリア機能が低下。ターンオーバー(肌の生まれ変わり)が滞ります。するとニキビをはじめとした肌トラブルが起こりやすくなります。疲れがたまりやすい季節だからこそ、バランスの良い食事で肌や粘膜を正常に保つ「ビタミンA」や、肌を作る基本的な栄養素である「たんぱく質」などの栄養素をしっかり摂って、早めに就寝することを心がけましょう。特に10時から夜中の2時にかけては肌が最も生まれ変わるゴールデンタイムです。しっかり睡眠をとってニキビができにくい肌を作りましょう。
<ビタミンAの多い食材> ホウレンソウやニンジンなどの緑黄色野菜・レバーなど
<タンパク質の多い食材> 肉・魚・卵・乳製品など
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夏にニキビができてしまったら?

きちんと予防していたにもかかわらず、ニキビができてしまったら、慌てずに日々のスキンケアを見直しましょう。

表皮の過剰角化を抑えるスキンケア

表皮の過剰角化を防ぐにはとにかく水分が必要。水分をたっぷり与えることで肌は柔らかくなり、ターンオーバー(肌の生まれ変わり)もスムーズになります。
ベタつく季節だからと言って、肌の感覚に囚われることなく、サラサラタイプの化粧水をたっぷり使って、角質にしっかりと水分を届けることが大切です。
ただし、サラサラタイプの化粧水にはアルコールが入っていることもあるのでご注意を!アルコールは肌の上で揮発する時に、必要な潤いまで奪ってしまうので肌を乾燥させてしまいます。アルコールの入っていないものを選びましょう。

肌バリア機能を高めるケアを追加する

■クリームの使用
せっかく水分を与えても、夏は暑さやエアコンの影響で水分はすぐに蒸発してしまいます。普段から肌が乾燥しているのにニキビができやすい方には、水分が肌から逃げないようにクリームで肌の表面にやさしくフタをすることもニキビ予防には効果的です。

■水分を蓄える肌を作る
スキンケアの見直しで肌が潤ったとしても一時的なものでは意味がありません。肌の内側にあって油分と水分を蓄えることが出来る物質「セラミド」を育てることが大切。「セラミド」を育てる働きがある美容オイルをスキンケアに取り入れるなどして、皮脂と水分のバランスが整った肌作りをしていきましょう。

悪化してしまったら、皮膚科を受診する

それでもなかなか治らない夏のニキビは、ほおっておくと跡が残るかもしれません。
ニキビが炎症を起こして肌の真皮層までダメージが達してしまうと、クレーター状の跡になってしまうことも。こうなるとスキンケアで改善することは難しくなります。痛みや痒みを感じるようなニキビであれば、早目の受診を。

夏のニキビは予防が大事!

夏のニキビは、紫外線対策や、普段のスキンケアを丁寧に行うことで予防することが出来ます。できてしまってからでは治りにくいのも夏のニキビの特徴。悪化してしまう前に、スキンケアの見直しや食事や睡眠などの生活習慣など、事前の対策を取ってニキビに悩まされない、楽しい夏をお過ごしください!

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