2022/05/02

そのニキビは春のせい?ニキビができる原因と対処法

ニキビというと皮脂が沢山出る夏にできやすいというイメージをお持ちの人が多いのではないでしょうか。しかし、ニキビのできやすい人にとって、春も油断はできません。春は皮膚のバリア機能が低下しやすいので、ニキビが発生したり、悪化しやすい季節でもあるのです。そこで今回は、肌がゆらぎやすい春にできるニキビ(吹き出物)について解説いたします。

ニキビができるきっかけは角質肥厚

大人になってできるニキビは皮脂分泌が多すぎることが原因ではありません。乾燥しやすい肌の人でもニキビや吹き出物に悩まされている人はたくさんいます。

寒い季節を乗り越えてきた春の肌は水分が失われている状態です。春の肌は不安定です。バリア機能も低下しており、ちょっとした外部からの刺激に敏感に反応します。赤みやかゆみ、ごわつき、ニキビなどの吹き出物ができやすいのも、肌の乾燥が影響しています。

ニキビや吹き出物ができる一因に、角質肥厚があります。角質肥厚とは、本来自然にはがれ落ちるはずの古い角質(垢)が表皮に長くとどまり、肌表面にどんどん溜まってしまう状態のことです。

毛穴の出口付近で角質が厚くなってしまうため、毛穴がふさがれます。ふさがれた毛穴の内では皮脂が溜まり、アクネ菌が繁殖して炎症します。これが、乾燥肌でもニキビができる原因です。

なぜ、角質肥厚が起こってしまうのか?それは、肌の乾燥はもちろん、紫外線ダメージ、間違ったスキンケア(摩擦)など様々な原因が考えられます。

春にニキビが悪化する3つの要因

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1.花粉による要因

3月から5月にかけて気になるスギやヒノキの花粉はニキビを悪化させます。特にアトピー性皮膚炎だったり、肌が敏感な人は、花粉によって免疫システムが過剰に働き、赤みやかゆみといった皮膚症状が出やすく、ニキビも炎症しやすいです。

また、花粉症による鼻炎によって、常に鼻をかんだり、ティッシュでこすることで、鼻の周りが敏感になって炎症などの肌トラブルを起こしやすいです。

2.環境変化による要因

年度のスタートでもある春は、新しい職場だったり、新しい仲間、子供の進学など、環境の変化が著しい季節です。自分を取り巻く環境が大きく変わることで、知らず知らずのうちに心理的なストレスを抱え込んでいます。

大人になってできるニキビは、心理的なストレスと密接に関係しています。心理的なストレスによって緊張状態が続くと、自律神経が乱れ、交感神経が優位となります。コルチゾールやアンドロゲン(男性ホルモン)が過剰に分泌し、ホルモンバランスも崩れていきます。

アンドロゲン(男性ホルモン)は、皮脂を過剰に分泌する作用のあるホルモンです。しかも、皮膚を硬くし、角質肥厚を起こす働きもあります。心理的ストレスによってこれらのホルモンが活性化することで、毛穴に皮脂が溜まりニキビができやすくなります。

3.紫外線量の増加による要因

春になると紫外線の量も増えてきます。紫外線もニキビ肌を悪化させます。

日焼け後の肌はごわつきやすいですが、これは紫外線によって角質が厚くなるからです。紫外線を浴びた肌では刺激ダメージから肌を守るための防衛反応が働き、結果として角質肥厚を起こします。

紫外線は皮膚の水分を奪い、乾燥を招いてしまうことに。角質肥厚や乾燥によって、皮膚にある毛穴はふさがれ、皮脂が毛穴に詰まり、ニキビができます。

紫外線量のピークは5月から8月までの期間。春から初夏にかけては紫外線に気を付けるべき時期です。

ニキビが治りにくいのは複雑だから?

思春期ニキビとは違い、大人ニキビ(吹き出物)の原因はとても複雑です。

角質肥厚はもちろん、ホルモンバランスの乱れ、不規則な生活、ストレスなど、いろいろな原因が考えられます。肌に残ったメイク汚れが毛穴に詰まってニキビを誘発してしまうこともあります。

大人になってできるニキビがこまめな洗顔やニキビ用化粧品で簡単に治らないのは、このように多様な原因が複雑に絡み合っているから。体の外側、内側、両方からのケアが必要です。

春ニキビを予防する対処法

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洗顔

皮膚を清潔に保つことが何より大切です。外出すると花粉やホコリが皮膚に付着します。帰宅したら洗顔料をつかって花粉やホコリを洗い流しましょう。花粉から受ける刺激を大幅に減らすことができます。赤みやかゆみなどの炎症を起こしにくくします。

気になる洗顔料ですが、脱脂力の強いものは避けるように。春の肌はとても敏感でゆらぎやすいです。できるだけシンプル処方で肌に負担をかけない洗顔料をつかうことが肌のためには大事です。

洗顔料を選ぶなら、純粋な石鹸がおすすめ。純粋な石鹸は植物オイルで作られた100%天然成分で、合成界面活性剤を始め、余計なものは一切使用していません。毛穴に詰まった皮脂汚れをスッキリ落とすことに特化しています。

ニキビ肌に摩擦や刺激は禁物です。ニキビ肌対策で1日に何回も洗顔したり、ゴシゴシ洗いをしないこと。洗顔は1日2回、肌をいたわりながら洗うことがポイントです。

保湿ケア

春の肌はバリア機能が低下しています。乾燥肌とニキビで悩んでいる人は、バリア機能の3因子の一つであるセラミド(細胞間脂質)を育てるスキンケア化粧品を使うと良いでしょう。セラミドは角質を十分にうるおし、角質肥厚によるニキビをできにくくします。

ニキビ予防のために、化粧水しか使わないのはお勧めできません。化粧水のみの保湿ケアではすぐに水分が蒸発し、肌から水分が失われるからです。セラミドを育てる美容オイルで効率の良い保湿ケアを行いましょう。

紫外線対策

春は真夏に比べて日差しが弱いため、日焼け止めクリームを塗らない日があったりと、紫外線対策がおざなりになりがち。ですが、紫外線UVAの量は5月にピークを迎えます。

紫外線を浴びることで発生する活性酸素は、ニキビの炎症を起こしたり、ニキビ跡を作ってしまう原因になります。春だからと油断せず、日焼け止めクリームをお使いください。

肌が敏感な人やニキビや吹き出物など肌トラブルを抱えている人は、紫外線吸収剤を含まないノンケミカルのUVケアがおすすめです。ノンケミカルの日焼け止めクリームには、酸化亜鉛や酸化チタンなど、紫外線を反射や散乱する粉体が使われており、紫外線吸収剤のものよりも肌に負担をかけません。

ストレス対策

ニキビを作らない、悪化させないためには、ストレスを溜めないこと。心理的ストレスは、ホルモンバランスを崩し、ニキビの発症や悪化を招きます。心と肌は密接に関係しているからです。

仕事で疲れやストレスがあるなら、趣味を充実させたり、精神的にゆっくりできる時間を設けたりするなどして、仕事のことを考えない時間を増やしましょう。仕事とプライベートのメリハリがしっかりすれば、ストレスも軽減できます。ヨガやウォーキングは、精神を安定させる作用がある運動ですのでおすすめです。

香りは気分を落ち着かせる作用があるので、アロマテラピーの力を借りるのもおすすめ。東洋医学でも香りは気を巡らす作用があるとし、肌に良い影響をもたらすはずです。

睡眠

ニキビができてしまう原因としてホルモンバランスの乱れがありますが、これをスキンケアのみで正すには無理があります。体の内側からのケアも必要です。規則正しい生活、特に睡眠の質と量には十分に配慮すべきです。

できれば、毎日7時間以上の睡眠をとるように。体内時計が乱れてしまうと、皮膚の再生に関わる成長ホルモンの分泌が悪くなります。体内時計を乱さないためにも、同じ時間に寝て、同じ時間に起きるといった規則正しい生活習慣を送りましょう。

まとめ

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春にできやすいニキビは、花粉や紫外線など外部要因と環境変化によるストレスといった内部要因が複雑に絡みあって発生します。人によってニキビ発症の原因はさまざまですが、スキンケアだけでなく、十分な睡眠を確保したり、ストレス発散、リラックスできる環境づくりを始めとした体内からのケアもぜひ取り入れるようにしたいものです。

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