2019/04/17

オリーブオイルを使った保湿ケアで注意したいこと

現在、「オイル美容」は定番となり、スキンケアに取り入れている方も多いのではないでしょうか?美容に使われるオイルの中でも「オリーブオイル」は最も身近な存在。食用でも使用され、安心して使える印象があるかもしれません。しかし、オリーブオイルは(どのようなアイテムでも共通して言えることではありますが、)誰にでもおすすめできる訳ではありません。使い方や肌の状態によっては肌への負担になることもあります。そこで、本日はオリーブオイルを使ったスキンケアのポイントや注意点を紹介します。

先日、お客様よりこんなご相談をいただきました。

「最近、オイル美容に興味を持ち、オリーブオイルであれば気軽に使えるかな?と思い、保湿用にオリーブオイルを使ったところ、ニキビができてしまいました。オリーブオイルが原因でしょうか?」

せっかくオイル美容を始めようと思っていたのに、ニキビができてしまったらショックですよね・・・ お客様のお話を詳しく伺いますと、ニキビの原因はやはりオリーブオイルのようです。 ではなぜ、お客様はオリーブオイルを使用してニキビが出来てしまったのでしょうか? その謎に迫ります!

オリーブオイルの栄養素

オリーブオイルとニキビの関係を説明する前に、まずオリーブオイルはどんなオイルなのでしょうか?具体的に見ていきましょう。
・オレイン酸・・・オリーブオイルの主成分です。オレイン酸は酸化しにくく適度な重みがあり、オリーブオイルの高い保湿力を支える物質です。オレイン酸は多くの植物性および動物性のオイルに含まれますが、オリーブオイルの特徴はオレイン酸の含有量。オリーブオイルの70〜80%はオレイン酸でできています。 私たちの皮膚にもオレイン酸はいたるところに存在します。例えば、角質の細胞間脂質(細胞と細胞の間を埋める脂質)の約40%がオレイン酸で占められています。そのため、オレイン酸は肌馴染みが非常に良いです。また、オイレン酸は皮脂の中にも多く含まれます。

・リノール酸・・・必須脂肪酸。必須脂肪酸は私たちにとって必要な栄養素でもあるにも関わらず、体内で作り出すことができません。そのため、外部から摂取する必要があります。必須脂肪酸はオメガ6とオメガ3の2種類があり、それぞれをバランスよく取り入れることが必要です。なお、リノール酸(オメガ6)は多くの植物オイルに含まれている一方、オメガ3は一部の限られたオイルにした含まれません。

・パルチミン酸・・・飽和脂肪酸。酸化しにくいオイル分です。

・ポリフェノール・・・ビタミンCの10倍の抗酸化力を持つ物質。植物が紫外線などから作られる活性酸素から、身を守るために作り出した物質です。チョコレートや赤ワインに含まれていることで有名です。ポリフェノールは、植物が光合成をする時に発生する色素だったり、コーヒーの苦味成分だったり、ワインなどの赤みや渋みの成分など、さまざまな種類があります。

・αトコフェロール・・・ビタミンEの一種。細胞を老化から守ります。ビタミンEは若返りのビタミンとして有名です。

・植物性スクワラン・・・スクワランは人間の皮脂にも含まれているので肌に馴染みやすく、肌をしっとりさせてくれます。
このように、オリーブオイルには身体にも肌にも重要な栄養素が豊富に含まれています。スキンケアでオリーブオイルを使用される方が多いのも納得です。
お待たせしました。オリーブオイルがニキビの原因となったワケをお話しします。
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なぜ、オリーブオイルをつけてニキビ肌になったのか?

オリーブオイルの主成分である オレイン酸は、植物性のオイルによく含まれている成分で、オリーブオイルの他には、椿油、マルラオイルなどがオレイン酸を多く含むオイルとして挙げられます。
先ほどオレイン酸は保湿力が高いことを説明しましたが、実はこのオレイン酸は厄介物で、ニキビの原因となるアクネ菌が大好きです。 ですからニキビができやすい方がオリーブオイルをつけるとアクネ菌にエサを与えるような物です。実際に私もよくニキビのお悩みをご相談いただきますが、スキンケアにオリーブオイルを使用している方がたくさんいらっしゃいます。今回ご相談いただいたお客様のお話を詳しくお聞きしたところ、脂性肌で毛穴が目立つとおっしゃっていました。
そのような肌質の方が主成分がオレイン酸のオリーブオイルを使用したらどうでしょうか。さらにニキビが出来やすくなりますよね。なお、大手化粧品会社の研究によると、オレイン酸には毛穴を目立たせる可能性が指摘されています。
よく、クレンジングにオリーブオイルを使用される方がいらっしゃいますが、ニキビが出来やすい方にはおすすめしません。クレンジングなら洗い流すので問題ないように思われますが、毛穴に入ったオリーブオイルは完全に洗い流すことはできません。アクネ菌は毛穴にいるので、オリーブオイルでクレンジングをしてもアクネ菌にエサを与えていることには変わりありません。オリーブオイルのクレンジングをやめてからニキビができにくくなったとおっしゃる方がとても多いのも事実です。

どのような肌質であれば使えるのか

では、オリーブオイルはスキンケアに使用しない方がいいのか?と思われる方もいらっしゃると思います。オリーブオイルをおすすめする方は、「乾燥肌」の方で「ニキビが出来にくい方」です。先ほどもお伝えしたように、オリーブオイルには多くの栄養素があり、保湿に優れています。ですから、乾燥肌の方にとっては保湿アイテムとしてお使いいただくことをおすすめします。このことから一概に「オリーブオイルはスキンケアに使用するべきではない」 とは言い難いです。
スキンケアでオリーブオイルを検討されている方は、ご自身の肌をよく確認してからお使いいただくことをおすすめします。

食用と美容用の違い

ご存知のようにオリーブオイルといえば、食用として使われることが多いです。販売価格も化粧品用として売られている物と比べるととても安い!そのため、スーパーで見かける食用のタイプのものをお肌に使いたいと思いませんか?実は、カウンセリングルームに寄せられるご相談の中で、「スキンケアにオリーブオイルを使用したいけれど、料理に使うものでも大丈夫ですか?」というご質問をいただくことがあります。確かに、食用のオイルは口に入れられる安心素材のように感じます。しかし、残念ながら食用のオリーブオイルをスキンケアに使用するのはおすすめできません。納得が行かない!という方は、ぜひこちらをお読みください。

精製度の違い

オリーブオイルと一言で言っても食用と美容用では、精製方法に違いがあります。詳しく見てみましょう。
食用のオリーブオイル・・・食べることを目的としているため、消化器官を通る前提があります。消化器官は多少の不純物が残っていても問題がありません。それどころか、肌にとっては不純物でも口に入れるとそれが良い風味になることがあります。

美容用のオリーブオイル・・・肌に直接つけることを目的としているため、肌にダメージを与えないように不純物を取り除いています。また、食用とはちがい、口に入れるとコクとなるベタベタ感も減らしています。

どのようなオリーブオイルを選ぶべきか

先ほどもお伝えしたように、食用のオリーブオイルには不純物が残っているので、肌につけると刺激になります。さらに問題なのが、不純物が残っていると酸化しやすくなることです。酸化したオイルを肌に乗せていたらどうなるでしょうか?肌に大きな負担をかけるだけではなく、シミやくすみなどの原因に繋がります。
必ず、美容用として販売されているオリーブオイルを使用してください。

オリーブオイルでのケアはここに注意!

オリーブオイルの注意点としてニキビが出来やすいというお話をさせていただきましたが、次のことにも注意をしていただきたいです。

香料

オリーブオイル特有の香りが食事を想像させるためなのか、スキンケアで使用されるオリーブオイルに、香料でマスキング(においを消すこと)されていることがあります。精油など天然の香料なら、あまり問題にはなりませんが、合成香料は肌にダメージを与えますのでおすすめしません。

その他の成分をチェック

オリーブオイル100%の製品もありますが、なかには「オリーブオイル含有」のようにさまざまな成分と組み合わさったものもあります。本来、オリーブオイルは加熱せずに油を抽出することができるのですが、化粧品として加工された際に加熱が加わると酸化が進んでいることもあります。また、成分にも注意する必要があり、PEG(乳化安定剤、合成ポリマー、界面活性剤)は発がん性が懸念されていますし、パラベン(防腐剤)は環境ホルモンが懸念されています。オリーブオイルを美容用として使用するときは、成分のチェックも行いましょう。

もちろん、私たちラブピープラネットでは、香料やPEG、パラベンなど肌に少しでも刺激になる成分は一切使用しない製品を扱っています。詳しくはこちらをご覧ください。(外部のウェブサイトに移動します。)

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