2022/03/25
なぜ、春になると肌が荒れるの?その原因と正しい春のスキンケア
温かくなり、過ごしやすくなる春の季節。冬の寒さから解放され、お肌も絶好調になるかと思いきや、春特有のゆらぎ肌に悩まされる人も多いことでしょう。そこで今回は、春に起こりやすい肌荒れの原因と対処法についてご紹介いたします。
目次
春の肌荒れの原因は何?
表皮の一番外側になる角質層は、肌のバリア機能を司っており、外部からの刺激や異物の侵入から守っています。肌が乾燥して水分や皮脂が不足すると、角質が剥がれ落ち、角質層にある天然保湿成分NMFやセラミドなどの保湿成分が流出します。
すると、細胞同士の隙間が大きくなり、外部からの刺激を受けやすくなります。肌の表皮は荒れてバリア機能が低下し、紫外線や花粉などの刺激が侵入しやすくなり、肌荒れを起こします。
バリア機能が低下した肌に与える刺激とは?
花粉や黄砂、PM2.5
それは花粉が原因の可能性があります。花粉というとくしゃみ、鼻水、鼻づまりといった症状が出るのが一般的ですが、花粉が引き起こす肌トラブルもあります。
花粉が肌に触れることで肌の乾燥や赤み、かゆみなどを伴う皮膚炎で、「花粉皮膚炎」と呼ばれています。
スギ花粉が飛散する2月から4月にかけて症状が出る人が多くなります。
特に肌が乾燥しがちな人はバリア機能が低下ぎみなので、花粉や黄砂、PM2.5などのダメージを受けやすく、肌荒れを引き起こしやすいのです。
日々の温暖差
紫外線が強くなる
角層のバリア機能は、外界からのさまざまな刺激物質を体内へ入り込まないような働きがありますが、バリア機能が低い春先のお肌は、紫外線によるダメージを受けやすいといえます。そのため、ちょっとした紫外線であっても、すぐに炎症やヒリヒリを起こしたりしてしまいます。
夏の照りつける日差しでないと、紫外線対策はどうしても怠りがちですが、春からの紫外線もお肌にとっては油断できない刺激といえます。
マスクやティッシュ
季節の変わり目でバリア機能が弱っていると状態で、マスクやティッシュでさらに肌を刺激すると、肌の赤みや肌荒れを悪化させてしまう可能性があります。
春の肌荒れを改善するための対策
花粉に触れない支度で
帰宅する際は、外でしっかり髪の毛や服を払って、花粉を室内に持ち込まないようにしたいもの。肌荒れ防止のためにも、花粉は自宅に持ち込まないように気をつけてください。
帰宅したらすぐ洗顔
顔を洗うときは、洗浄力が強いクレンジング剤だと必要な皮脂まで取ってしまい、バリア機能が弱った肌をさらに傷めつけてしまいます。できるだけシンプル処方で低刺激のクレンジング剤をつかって肌をこすらずに洗うのがベストです。
紫外線対策
ただし、日焼け止めクリームは何かと肌に負担をかけてしまう成分が配合されています。高いUV効果はありますが、肌への刺激や乾燥を招きやすい「紫外線吸収剤」や肌への吸着が強く、落ちにくい化合物である「シリコーン(合成ポリマー)」は、バリア機能が弱った肌を悪化させるリスクがあるので要注意です。
日焼け止めクリームを塗るなら、紫外線吸収剤やシリコーン(合成ポリマー)を使わない紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)のもの、酸化チタンや酸化亜鉛を配合した紫外線散乱剤のものがおすすめです。
日焼け止めクリームは丁寧にしっかり塗ること。保湿をしっかりした上で日焼け止めを厚めに塗り、さらにUVファンデーションを塗れば、紫外線対策はバッチリです。
ストレス対策
肌荒れを改善するためにも、自分なりのストレス解消法をみつけて対処していきましょう。心身ともに疲れてしまった場合は、身体を休めることが第一。日中に浴びた紫外線ダメージを修復するためにも、質の良い睡眠をとりたいもの。
食事もできるだけお肌に良いものにこだわり、楽しみながらいただく。適度な運動もストレス発散に役立ちますし、新陳代謝が良くなることで肌荒れを改善する作用があります。自分をいたわり、身も心も休息することが肌の免疫力を高める秘訣です。
スキンケア
バリア機能を高める成分として注目すべきは、セラミドです。角質層にある細胞間脂質の大半を占めるセラミドは、水分をしっかりと抱え込み、肌のバリア機能に欠かせない働きを担っています。
セラミドを育てるうえで欠かせないのが、オメガ3という必須脂肪酸です。
クランベリーオイルは、オメガ3が豊富に含まれており、肌へのなじみがすばやく、敏感肌や乾燥肌の人はぜひ取り入れたいもの。
年齢を重ねるにつれて、バリア機能を良好に保つのがだんだんと難しくなっていきます。ちょっとした刺激に対しても肌が敏感になりがちです。だからこそ、エイジングケア世代の人は、できるだけシンプルな処方で、より刺激の少ない化粧品をつかうことがベストです。