2022/11/01
普段使っているクリームが美肌菌を脅かしているかも?
「美肌菌が多いほど肌がキレイ」という話を耳にしたことはありませんか?私たちの皮膚には美肌菌が生息しており、美肌を保っています。ですが、普段私たちが使っているクリームが美肌菌の存在を脅かしている可能性があることも分かってきました。そこで今回は、美肌菌とクリームの関係についてお伝えしたいと思います。
そもそも美肌菌って何?
皮膚常在菌にはおもに3つの種類が存在します。
美肌の元となる善玉菌。汗や皮脂をエサとし、グリセリン(保湿成分)や脂肪酸(抗菌成分)を分解することによって、肌のバリア機能を保護し、乾燥から肌を守ります。肌荒れやアトピーを引き起こす悪玉菌(黄色ブドウ球菌)の増殖を防ぐ働きもあります。
2.黄色ブドウ球菌(悪玉菌)
存在するだけなら問題はありませんが、増殖すると皮膚炎を起こすなど肌トラブルを引き起こす菌。肌の乾燥やアトピーとの関連性も指摘されています。
3.アクネ桿菌(日和見菌)
健康な肌であれば美肌菌のような働きをしますが、美肌菌バランスが崩れて悪玉菌が優位になると、悪玉菌のような働きをします。肌の状態によって働き方をころころと変える菌です。
美肌菌はバランスが大事
善玉菌である表皮ブドウ球菌がしっかりと育っていれば、うるおいとハリに満ちた肌がキープできます。逆に悪玉菌である黄色ブドウ球菌が増殖し、表皮ブドウ球菌が減ってしまうと、肌荒れを招きます。
秋冬は美肌菌バランスが崩れやすい
クリームが美肌菌を脅かしている
合成ポリマーは、特に保湿ケアに欠かせないクリームに多く配合されており、主に成分を均一に混ぜ合わせる乳化剤として使用されます。べとつかずにさらりとしたテクスチャーで、肌に塗ってみると薄いビニールで肌を覆ったようなつるつるとした肌触りに。シワも一瞬に消えてハリが出たようになるというのが、合成ポリマーの役割です。
この現象は、素肌そのものが若返ったわけではありません。ビニールの膜が肌のすき間を埋めるようにピタッと張り付いているだけのことです。その結果、毛穴がふさがれて皮膚分泌ができなくなり、乾燥肌になりやすくなるでしょう。しかも、皮脂分泌が減少してしまうため、皮脂をエサとする美肌菌が棲みにくくなり、皮膚本来が持っている機能を失わせてしまうことになります。
合成ポリマー自体に毒性や危険性があるというわけではありません。しかし、長い期間にわたって使い続けることによって、美肌菌バランスを壊して、肌の新陳代謝やうるおいバリアに負担をかけるという意味で、合成ポリマー配合のクリームは使用しない方がいいです。
美肌を保ちたいならこんなクリームがおすすめ
天然成分でできたクリームであれば、乾燥からうるおいを守るだけでなく、皮膚が本来持っている機能を正常にし、肌トラブルのない若々しい肌へと改善していくことが可能です。化学成分で作られたクリームではないため、美肌菌も棲みやすくなり、素肌から美しさを取り戻すことができます。
特にお勧めしたいのが、大豆由来の乳化剤である「レシチン」を配合したクリームです。人体の細胞内に存在するため、非常に肌になじみやすいです。有効成分の肌への浸透力を高める作用にも優れています。
肌は本来、自ら美しく健康になろうとする自然治癒力が備わっています。この力を活性化し、素肌を整えていくのが天然成分でできたクリームです。天然成分でできたクリームであれば、美肌菌にも喜ばれ、肌本来の機能を蓄えながら、うるおいとハリのある肌に仕上げてくれるでしょう。