2019/08/06
皮脂対策に「やりすぎケア」はダメ!脂性肌のスキンケアポイントとは?
顔のテカリやベタつきが気になるあなた!皮脂を「取りすぎ」「洗いすぎ」「気にしすぎ」る「やりすぎケア」でますます悪化させていませんか?皮脂が増え過ぎてしまう理由や、皮脂の過剰分泌を緩和する方法、顔のテカリが気になる時の対策法について語ります。
目次
肌に味方?敵?「皮脂」の話
皮脂は、毛穴から肌の奥に伸びている皮脂腺から分泌されます。皮脂の分泌量は、思春期がピークで、加齢とともに徐々に減り、40代になると一気に減少します。
皮脂は役に立つの?
・肌内部からの水分の蒸発を防ぐ
肌の外側と内側の水分を遮断する働きがあります。そのため、肌内部から水分が失われることを防ぎます。
・花粉や汚染物質等の外部刺激から肌を守る
防御壁になって、外からの刺激(雑菌や摩擦など)からお肌を守ります。
・紫外線から肌を守る
紫外線を浴びると肌は身を守るために皮脂を多く出し、紫外線の影響をダイレクトに受けないように肌を保護します。
皮脂が原因で起こる肌トラブル
・ニキビが出来やすくなる
遊離脂肪酸の刺激により角質は肌を守ろうとして角質を厚くします。これを角質肥厚(肌の生まれ変わりのサイクルが乱れて肌の角質層が厚く硬くなる状態)と言います。
角質肥厚が起こっている肌で皮脂が過剰に分泌されている時、毛穴に角質が詰まります。すると皮脂の排出がスムーズにできずにニキビが出来やすくなります。
・肌がくすみ、肌の老化を進める
遊離脂肪酸の刺激により角質が厚くなると透明度が失われ、肌はくすみます。さらに酸化した皮脂は、過酸化脂質という物質へと変化し、肌老化の原因となる活性酸素を発生させます。
・毛穴の開きや目立ち
皮脂は酸化すると粘り気を持つため、毛穴に詰まりやすくなります。すると毛穴が広がったり、角栓の原因になります。角栓が酸化すると黒ずみに。特に、鼻と鼻周りの毛穴に出来やすいブツブツした黒ずみは、ファンデーションでもなかなか隠せず、かえって目立ってしまうことも。
皮脂が出過ぎてしまう習慣とは
誤ったスキンケア
べたつきが気になるからといって、一日に何度も洗顔したり、強力な洗顔料で洗ったりしていませんか? 実は逆効果。皮脂を洗い流すほど、肌は乾燥を防ぐため、皮脂をたくさん分泌します。
2)エタノール化粧水でさっぱりしすぎ
肌をサッパリさせる効果のあるエタノール化粧水。脂性肌の方に人気ですよね。
でも、アルコールは揮発する際に、肌の内側の水分も一緒に奪います。つまり、エタノール化粧水を使うと油分だけでなく水分を失います。これが繰り返されると皮脂が出やすい肌に変わっていきます。
3)皮脂の取りすぎ
顔のテカリが気になると言って一日に何度もあぶら取り紙を使っていませんか?
あぶら取り紙の使いすぎは肌に必要な皮脂まで取ってしまうことに。必要な皮脂までとられた肌は、「皮脂が足りない!」と勘違いして余計に皮脂を出します。結果として肌をすっきりさせるつもりが逆効果になっています。どうしても皮脂を抑えたいときはティッシュで十分。あぶら取り紙を使う場合は1日1回までにしましょう。
4)保湿の手を抜きすぎ
べたつくからと言って保湿ケアを怠っていませんか?脂性肌の人は保湿ケアを避けがちです。肌の表面がしっとりしていても、肌の内側が乾燥しているインナードライの可能性も。保湿は肌の内側の水分が失われるのを防ぐために行うものです。保湿を怠って水分が不足すれば、皮脂の分泌が盛んになります。
その他の原因
食生活の乱れは、皮脂の分泌に直結します。特に次のような食材は皮脂の分泌を活発にするので脂性肌の人は気を付けましょう。
<脂質を多く含む食品>
肉類・卵・チーズ・バターなど動物性脂肪を多く含む食品を摂取すると皮脂の分泌量が増えます。また、毛穴が詰まりやすくなると言われています。
<高GI食品(血糖値を急に上げる食品)>
血糖値が上昇するとインスリンというホルモンが分泌します。インスリンは皮脂線を刺激し、皮脂の分泌が促されます。特に白米やパン・クッキーなどは血糖値を急激にあげる高GI食品です。
<カフェイン>
コーヒーや紅茶などカフェインを含む飲み物は皮脂の分泌の抑制に役立つビタミンB2やビタミンCの吸収を阻害します。
ストレスを感じるとコルチゾールというホルモンが分泌します。コルチゾールは、皮膚の分泌を促します。
3)ホルモンバランス
ホルモンバランスが乱れ、男性ホルモンが優位になると皮脂過剰の原因になります。
睡眠不足はホルモンのバランスを崩します。また、生理前や更年期などには黄体ホルモンが優位になるため、皮脂分泌が活発になります。
皮脂の過剰分泌を抑えるために始めたいこと
スキンケアアイテムを見直そう
お話しした通り、石油系界面活性剤が配合されている洗顔料は、かえって皮脂の分泌を促します。天然由来の肌にやさしい洗顔料を使いましょう。
また、強力な洗顔料を使わないと落ちないウォータプルーフのメイクの使用も見直して!
2)化粧水
エタノールの配合量の多い化粧水は避けましょう。肌の水分が失われます。
また、保湿を謳う化粧水には浸透剤が含まれているものがあり注意が必要。浸透剤は文字通り化粧水の浸透を透ける働きがあります。しかし長く使うと肌バリアにダメージを与えて、肌の水分が抜けやすい肌になる恐れが。肌の水分量の低下は、皮脂の過剰分泌の原因となります。
ゴシゴシ肌をこすらない
洗顔やクレンジング時に、ゴシゴシこするのはNG。顔を洗った後のタオルドライ時も、やさしくタオルを押し付けてふき取るようにしましょう。
その他
高価なスキンケアに頼る前に、食生活を見直すことはとても重要。特に皮脂が気になる時は次の食材を摂ることがおすすめ。もちろん朝食を抜いたり、睡眠の3時間前以降の食事はNGです。
<ビタミンC>
ビタミンCには皮脂の分泌を抑制する作用やコラーゲンの生成を促す働きがあります。(ビタミンCを含む食材:緑黄色野菜や果物など)
<ビタミンB2>
皮脂を分解する作用や抗酸化作用によりアンチエイジング効果が期待できます!(ビタミンB2を含む食材:豚肉や鶏肉、青魚など)
<オメガ3脂肪酸>
オメガ3脂肪酸は、皮脂を増加させニキビの原因となる分子「ロイコトリエンB4」の生成を抑制する働きがあります!また、オメガ3はセラミドの生成に必要で、皮脂の出にくい「潤う肌」作りに欠かせません。
(オメガ3脂肪酸を含む食材:鮭やイワシなどの魚介類やくるみ、グレープシードオイルなど)
<イソフラボン>
イソフラボンには女性ホルモンのエストロゲンと同様の働きを持ち、皮脂の分泌を抑える効果が期待できます!(イソフラボンを含む食材:豆乳・納豆などの大豆製品など)
午後10時から午前2時は肌のゴールデンタイム。その時間を含む睡眠をしっかり確保しましょう。また睡眠の質も大切。スマートフォンやパソコンの光は脳を刺激し、心地よい入眠の妨げになります。リラックスして眠れるような環境をつくりましょう
顔の皮脂量の調節には「保湿」が欠かせない
「脂性なのに乾燥?」と思うかもしれませんが、脂性肌で表面的にはべたついていても、実は内側が乾燥しているインナードライの方はとっても多いです。肌の内側が乾燥すると、肌はこれ以上乾燥しないように皮脂を過剰に分泌させます。脂性肌だからこそしっかり保湿が必要です。
乾燥対策に取り入れたい「オイル」活用法
ただし、美容オイルと言っても使い方や、テクスチャーは千差万別。それぞれのオイルの特徴を知って、あなたに合うオイルを見つけましょう!
「オイル」を使った保湿ケアのポイント
スキンケアの一番初めに使って肌を内側から潤すと同時に、その後のスキンケアの浸透を助けるタイプ。アルガンオイル、ローズヒップオイル、クランベリーオイルなどが適しています。
≪肌表面を潤して保護する≫
スキンケアで潤った肌から水分が抜けないように、肌表面に蓋をするように保護するのがこちら。しっとり重めの使い心地です。スクワランオイル、オリーブオイル、馬油など。