2020/07/08

更年期の肌を徹底解説!その対処法は?

更年期に入ると、心身ともに様々な変化が起きます。肌の不調もその一つ。「肌のハリやツヤが減ってきた気がする」「ちょっとの刺激で肌が痒くなる」「今まで使っていた化粧品が急に合わなくなった・・・」そんなことはありませんか?更年期に起こる肌トラブルとの原因と、その対処法をお伝えします。

女性ホルモンは、40代に入ったころから急激に低下し始めます。これに伴ってさまざまな肉体的、精神的症状が現れます。肌の変化もその一つ。
「肌のハリやツヤが減ってきた気がする」「ちょっとの刺激で肌が痒くなる」「今まで使っていた化粧品が急に合わなくなった・・・」そんなことはありませんか?

その原因は更年期かもしれません。更年期の肌トラブルの大きな原因は「女性ホルモンの減少」「肌バリアの低下」。今日は更年期に起こる肌トラブルと、その対処法をお伝えします!

更年期に起こる主な肌トラブル

どうして更年期に肌の変化が起こるのでしょうか?具体的な肌の変化と、その理由を詳しく説明していきますね。

乾燥

加齢とともに肌の角質層にあるセラミド(*)が減少するため、肌に蓄えられる水分量が減り、肌は乾燥します。更年期が始まる40代後半になるとセラミドは20代の半分以下まで減少します。
*セラミドとは:角質層の細胞間脂質にある潤い成分。肌に必要な油分と水分を蓄える働きがあります。
また、女性ホルモンには肌の水分量を増やす働きがあります。加齢によって女性ホルモンの分泌が低下することで、肌はさらに乾燥します。
≪ケアのポイント≫
肌の水分を保つために保湿はマスト。化粧水で水分を、クリームで肌の表面を覆ってしっかり蓋をしましょう。また、減少したセラミドを補うケアが重要です。

かゆみや肌荒れ

上述した通り、更年期になるとセラミドの減少や女性ホルモンの減少で、肌は乾燥しやすくなります。水分量の減少に伴ってバリア機能(*)は低下するので、肌は外部刺激に敏感になります。摩擦や花粉、紫外線やスキンケアアイテムなど、ちょっとした刺激が「かゆみ」や「赤み」などの原因になります。
かゆみを感じる部分を掻くと皮膚を傷つけます。角質もダメージを受けて肌のバリア機能(*)がさらに低下するので、もっと痒くなるという負のスパイラルに陥ります。
*バリア機能は人体に備わっている機能で、主に角質層(肌の一番表面にある層)がその働きを担います。外部からの刺激や異物の侵入から肌を守ったり、身体の内側に蓄えている水分が逃げないようにします。体調やストレスなど様々な要因によって、バリア機能は低下してしまいます。
≪ケアのポイント≫
肌のバリア機能を上げるケアを行いましょう。バリア機能を低下させる最大の要因はセラミドの減少。セラミドには、角質細胞同士をしっかりと結合させる役割(レンガの間のセメントのようなもの)があります。しかし、セラミドが減ると規則的に積み重なった角質細胞の配列が乱れます。するとレンガが崩れるようにバリア機能も低下。セラミドを補うケアをし、低下したバリア機能を高めましょう。
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くすみ

くすみには主に次の2種類があります。

① キメ乱れ型
更年期になり女性ホルモンが減少すると、皮脂腺や汗腺が萎縮して皮脂量が低下します。すると肌のキメが乱れて肌の表面に凹凸ができ、その凹凸に光が乱反射してくすみがおこります。また、皮脂量の低下は肌からツヤを奪い、くすみが目立ちやすくなります。
②角質肥厚型くすみ
乾燥と加齢によってターンオーバー(肌の生まれかわり)が滞ると「角質肥厚(角質が厚くなる状態)」が起こります。角質肥厚は古い角質が積み重なっているため肌の透明感が減り、肌はくすんで見えます。
≪ケアのポイント≫
肌のターンオーバーには水分が必要です。化粧水でたっぷりの水分を与えましょう。またスクラブなどで古い角質を取り除くことも◎
(※スクラブはやり方を誤ると肌を傷つけます。肌に優しいスクラブを選びましょう)

シミ

更年期にできるシミは次の2種類です。
①長年の紫外線ダメージが原因の「老人性色素斑」
②女性ホルモンの乱れが原因の「肝斑」

それぞれについて詳しく説明します。
①老人性色素斑
顔だけでなく、腕や手の甲、肩など紫外線の当たりやすいところに現れるシミ。「日光黒子」とも呼ばれます。「シミ」と言うと一般的に思い浮かべるのは老人性色素斑です。

≪老人税色素斑が起こるメカニズム≫
紫外線を浴びると、肌の中では「活性酸素」が発生します。(発生した活性酸素は、肌細胞を攻撃しダメージを与えます)活性酸素に反応して、肌はメラニン色素を作り出し、表皮細胞を染めることで紫外線を吸収し、私たちを守ってくれます(紫外線はエネルギーが強く、皮膚ガンなどの原因になります)。しばらくすると若く健康な肌はターンオーバーにより、黒い細胞を垢と一緒に排出する為、シミは残りません。
一方、40代以降になると加齢に伴ってターンオーバーが遅くなります。メラニン色素で黒くなった角質細胞の排出が蓄積に追いつかず、シミとなって次々と現れるようになります。
≪ケアのポイント≫
まずは、シミの原因である「活性酸素」を発生させないように、日焼け止めを使って紫外線対策を行いましょう。
また、発生した「活性酸素」への対策も重要です。ビタミンEなどを含んだ抗酸化力の高いスキンケアアイテムは活性酸素を無毒化する作用があるため、シミ対策に効果的です。さらに、化粧水でたっぷりの水分を与えて肌のターンオーバーを促すことも大切です。
①肝斑
肝斑とは頬や額、鼻の下など広範囲にわたって左右対称に現れる薄茶色のシミ。40代半ばからの更年期にかけて現れ、閉経とともに薄くなって50代後半までには消えていきます。

肝斑の主な原因はホルモン
肝斑は女性ホルモンが急激に減少する更年期にできやすいです。また、紫外線をたくさん浴びている人も肝斑が現れやすいことがわかっています。女性ホルモンの減少や紫外線に刺激されて、メラニンが過剰に作られることが原因です。
≪ケアのポイント≫
女性ホルモンのバランスの変化によってできるシミは、化粧品だけで対応することは難しく、お医者様から飲み薬を処方していただくのが一般的な治療方法です。
化粧水をたっぷりつけることは日頃の肝斑対策として有効です。肌に一定以上の水分量が保たれているとターンオーバーが整うことがわかっています。化粧水をたっぷりつけることで、肝斑の定着を防ぐことが期待できます。

シワ・たるみ

女性ホルモンが減少すると、コラーゲンの生成機能が低下します。コラーゲンは肌の弾力やハリを作る特殊なたんぱく質。つまり、女性ホルモンの減少がシワやたるみの原因になります。
≪ケアのポイント≫
抗酸化力が高く「スーパービタミンE」とも言われるトコトリエノールが、最近の研究によりコラーゲンの生成をサポートすることが明らかになりました。積極的にスキンケアに取り入れることが効果的です。
(※なお、コラーゲンをスキンケアで肌の上から付けても、肌の中のコラーゲンは増えません)

また、肌を弾力とハリのある状態にするためには、肌自身が保てる水分量をアップさせることが大切。
そのカギとなるのが、セラミドです。セラミドは油分と水分を蓄えることができます。スキンケアでセラミドを補い、肌の弾力とハリをアップさせましょう。
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更年期の肌ケアのポイント

肌のバリア機能を高める

・洗いすぎない
ゴシゴシとこするような洗顔や、洗浄力の高い洗浄剤を使った洗顔は、肌を傷つけ角質内のセラミドまで洗い流します。そのため過剰な洗顔はバリア機能を低下させる恐れがあるので要注意!洗顔は、合成界面活性剤や殺菌剤の入っていない洗顔料で優しく行いましょう。
また、熱いお湯を使うと肌の保湿成分まで洗い流してしまうため、お湯の温度にも気をつけて!すすぎの際は、少し冷たいと感じる程度のぬるま湯(30〜34度)で洗い流しましょう。

・保湿
乾燥はバリア機能を低下させるため、保湿はマスト。
1)肌の内側を潤す美容液
2)肌の表面で皮脂膜の代わりに水分蒸発を防ぐクリーム

のダブル使いが効果的です。

特に美容液の中には、加齢とともに減少するセラミドの生成をサポートするものもあり、更年期の肌のケアには最適です。
セラミドを直接肌につけるセラミド配合のスキンケアアイテムもあります。ただし、最近の研究で、セラミドを肌の表面から塗布した場合の保湿の持続時間は短いことが明らかになりました。セラミドは肌の内側から育てていくのが理想です。


・紫外線から肌を守る
紫外線は肌の老化の直接的な原因(光老化と言います)になるだけではなく、バリア機能も低下させます。紫外線は一年中降り注いでいます。日焼け止めを使用する、日傘を活用するなどの紫外線対策は季節を問わず行いましょう。


・生活習慣の見直し
睡眠不足、過度のストレス、運動不足、喫煙などもバリア機能低下の原因になります。睡眠中は成長ホルモンの分泌が盛んで、特に入眠から1.5~3時間の間に肌の再生・修復活動が活発化します。理想的な就寝時間は、朝起きてから14~16時間後と言われていますので(例えば朝7時に起床する人なら21時~23時です)、0時前には就寝できるように心がけましょう。

女性ホルモンをサポートする

日々の暮らしで、女性ホルモンをサポートすることを意識しましょう。
・心地よい香りでリラックス
良い香りを嗅ぐと、穏やかで心地よい気持ちになりますよね。イライラしがちな更年期には、香りでリラックスするのがおすすめです。特にローズやゼラニウムの香りは吸入後の女性ホルモン濃度が上昇したという実験データもあり、おすすめです。これらの香りを、アロマや香水、またはスキンケアアイテムに取り入れてみるのも良いでしょう。


・食生活のポイント
昔から、畑のお肉と呼ばれ、栄養素を豊富に含む大豆。大豆に含まれる「大豆イソフラボン」には、女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きがあります。そのため減少する女性ホルモンをサポートするには最適な食材です。また、大豆には良質なタンパク質が含まれているほか、リノール酸、オレイン酸、ビタミン・ミネラル類、そしてカルシウムや食物繊維などもたっぷりなので、更年期には積極的に取り入れましょう。


・ワクワクする体験
ドキドキやワクワクを感じると、幸せな気分をもたらすホルモン「セロトニン」が分泌されます。セロトニンを分泌する神経は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌にも良い影響を与えてくれると言われています。
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おすすめアイテム

■モイストクレンザー
天然成分100%。合成界面活性剤を一切使わない、お肌へのやさしさにこだわった石鹸ベースのミルククレンジングです。肌に必要な潤いを守りながら、汚れはしっかり落とします。(外部のウェブサイトに移動します。)
■ザ・セラム
セラミドの生成をサポートする美容オイル。角質のすみずみまで浸透し、内側からうるおいを与えます。角質にあるセラミドを作るαリノレン酸(必須脂肪酸の一種)が豊富に含まれています。通常のビタミンEの40倍の抗酸化力を持つスーパービタミンEが、地球上のすべてのオイルの中で最も多く含まれています。美白成分のアルブチンも天然の形で配合されています。(外部のウェブサイトに移動します。)
■バランシングトナー
肌に水分を届けることに特化した化粧水。肌をしっかり潤して正常なターンオーバーをサポートします。また、女性ホルモン(エストロゲン)に似た成分を持つことで知られるザクロを配合。ザクロは肌から取り入れても効果的でハリに満ちた潤い肌に導きます。(外部のウェブサイトに移動します。)
■オメガローズクリーム
女性ホルモンをサポートする「ローズ」を贅沢に配合した、天然成分100%のエイジングケアクリーム。ダマスクバラ約2600本からわずか1gしか採ることのできない貴重な精油を使用し、スキンケアタイムを優雅な香りに包まれた癒しの時間にしてくれます。オメガローズクリームの香りは更年期対策に最適です。(外部のウェブサイトに移動します。)

まとめ

更年期に起こる肌トラブルの原因とケア方法が分かれは、お肌を美しく保つことが出来ます。しかし、更年期はお肌のトラブルだけでなく、心や身体にも様々な変化がある時期。特に不安感が強くなったり、イライラしたりと心のトラブルで悩む方も多いです。
女性にとって肌の美しさは重要ですが、肌の調子が悪いからと言ってあまりくよくよ悩むと女性ホルモンの分泌を妨げ、悪循環に。多少、思い通りの肌でなくても、「こんなものか」と笑いながら正しいケアを気長に続けていけば、きっと美しい肌が手に入ります。気軽な気持ちで、更年期を乗り切っていきましょう♪

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