2022/02/25
肌のごわつきを解消する40代からの角質ケアについて
みずみずしい素肌をめざし、いらなくなった角質を取り去る角質ケアを行うと、つるんと滑らかな肌になります。しかし、頻繁に行うと肌トラブルを引き起こす原因に。特に40代からのお肌は、バリア機能が低下し、ちょっとした刺激にも敏感になりやすいので、角質ケアも慎重にしたいところ。そこで今回は、40代の大人の肌に最適な角質ケアについて考えてみましょう。
目次
角質と角質層について
一般的に「角質」と呼んでいるのは、表皮のもっとも外側にあり、皮膚の表面を覆っている層(角質層)のこと。角質層は角質細胞とその間を埋めている細胞間脂質でできています。
角質細胞は、核のない死んだ細胞で、ケラチンというたんぱく質でできてます。この角質細胞が10~15層ほど重なったものが角質層(角層)です。
角層は、ラップ1枚ほどの厚さ(0.02mm)にも関わらず、外部に接している表層として、バリア機能と保湿機能という重要な役割を果たし、私たちの肌をしっかりと保護しています。
角層には水分が含まれていますが、それらの水分が外部からの刺激を和らげたり、侵入を防いだりして、肌を守っています。通常、角層にある水分は15~20%ですが、乾燥肌の水分量は10%以下です。
表皮のもっとも外側にある角層は、美容面で大きな役割を担っています。肌がなめらかだとか、肌が荒れているとか、それはすべて角層の状態をあらわしているのです。
角質が溜まると、どうなる?
角質肥厚が起こると、肌はざらついたり、ゴワゴワしたり、くすみや毛穴の目立ちなど、さまざまなトラブルを引き起こします。
加齢によって変化する角層
ターンオーバーが遅くなっていく
20代の若い肌のターンオーバーの周期は、個人差もありますが約28日と言われています。角層は、一定の厚みを保ちながら、美肌をキープしています。
しかし、加齢とともにターンオーバーの速度はダウン。40代になると40日くらい、50代では60日くらいにまで遅くなってしまうと言われています。ターンオーバーの周期と年齢とは深い関係があることがはっきりしています。
ターンオーバーが遅くなることで、古い角質細胞が溜まって、角層が厚くなります(角質肥厚) その結果、肌のキメは粗くなり、毛穴やくすみが目立つようになります。
メラニンの排出もスムーズに働かなくなるため、シミもできやすくなりますし、古くなった角質が皮脂と混じり合うことで、角栓による黒ずみもできたりします。
角層の水分量が減ってしまう
角層が水分量を保持し、バリア機能を発揮できるのは、天然保湿因子(NMF)、角質細胞間脂質、皮脂膜のおかげです。特に角質細胞間脂質は、水分の保持機能や皮膚のバリア機能において大事な役割を果たしており、その50%を占めているのが、セラミドという保湿成分です。
しかし、加齢とともにセラミドや天然保湿因子(NMF)を始めとした肌に水分を溜め込む成分は減っていきます。ちなみにセラミドの量は50代になると20代の半分にまで減少します。
その結果、肌のうるおい保持能力は衰え、水分が蒸発しやすい乾燥肌へと変わってしまうのです。
このように、40代からの肌は、ターンオーバーが遅くなりがち。放っておくと、角質がどんどんと溜まっていき、くすみができたり、キメの粗い肌になったり、メラニンがスムーズに排泄されずシミができやすくなるなど、肌の老化現象を進めてしまいます。
角質ケアによって古い角質を除去してあげることで、細胞の入れ替わりを促進してあげ、すこやかで若々しい肌をキープすることができるのです。
角質ケアにもいろいろな種類がある
ピーリング
ホームケア用は、美容クリニックで行うケミカルピーリングとは違い、酸の濃度も低いです。ただ、バリア機能が低下しやすい40代以降の肌は、ちょっとした刺激であってもデリケートに反応しやすいので、少しでも赤みや乾燥、ヒリヒリ感がでたら、即座に止めた方がいいです。
スクラブ洗顔料
一部のスクラブ洗顔料には、マイクロビーズといったプラスチック素材が含まれていたりします。肌への負担や環境のことを考えると、プラスチック素材のものは避けた方がいいでしょう。肌への負担が軽いものとして自然由来のスクラブ洗顔料があります。
酵素洗顔料
酵素には古い角質細胞を分解し、溶かし出す力があります。黒ずみや詰まり毛穴には効果的でしょう。しかし、洗顔料が強いということは、肌への負担も大きいということです。使用頻度には十分に気をつけることが大事です。
毛穴パック
このように角質ケアにはいろいろなものがあります。自分の肌状態に合わせたアイテムを選び、使用頻度を守り、正しいやり方で行うようにしましょう。
40代からの肌に適切な角質ケアとは?
毎日行うのは肌を傷めるので絶対に避けるべき。週に1〜2回ペースを目安に行ってください。
ただ、年齢を重ねた肌は、とても乾燥しやすく、デリケートな状態です。今までどんなケアをやっても平気だった肌であっても、角質への摩擦や剥ぎ取りによって、肌トラブルを起こしかねません。
ですから、40代以降は、肌に負担がかからない角質ケアを慎重に選んでください。
たとえば、スクラブ洗顔料を使うなら、こんにゃくなど自然由来の柔らかいマンナン粒のスクラブであれば、角質細胞を溶かしたり、傷つけたりせずに肌のざらつきを解消することができるでしょう。
加齢とともに角質の保湿成分は減ってしまいます。肌のうるおいと滑らかさをキープするためにも、保湿成分を増やすケアも同時に行うべきです。
優れた保湿成分といえば、セラミドがという成分が有名ですよね。しかし、セラミド美容液を塗ったとしても、一時的に保湿効果を感じられたとしても、角質を健康に保つことはできません。
角層のセラミドを増やすには、自分の肌でセラミドを育てるα-リノレン酸という成分が含まれた化粧品を使うことがポイントです。α-リノレン酸によってセラミドの生成を促すことで、健康的な角質を育てることができるでしょう。
まとめ
角質ケアを行う際は、肌に負担がかからないアイテムを選ぶのが大事。どんなに肌にやさしい素材だからといって使う頻度は毎日だと肌に負担をかけてしまいますので、使用頻度や使い方には十分に注意を。